シュム・リアップ                  
ポイペトから“今時、これが道路かぁ?”という道160キロをひたすら堪えて7時間。街の灯りにほっとしたシュム・リアップだった。
ポイペト、シュム・リアップ間は街灯の一つも無い闇の世界だった。そんな田舎道を多くの村人達が行き交っていた。
昼間の様な灯りがあって当然の環境に慣れてしまっている我らは、きっといろいろな身体能力を
失ってしまっているのかもしれない・・・


シュム・リアップの街の中心を国道6号線が走る。そこを中心に南に繁華街が広がっている。
6号線の北側にもゲストハウス、ホテル、住宅があるが、夜はやはり殆どが真っ暗になってしまう。
その暗闇に屋台あり、市場あり。一件の小さな店に人々が結構集まってテレビの歌番組を見ていた。
アプサラの音楽が聞こえてきた方へ行くと、子供達が暗闇でダンスの練習をしていた。


子供達を指導していたのは、未だ若い男性の先生。アプサラは指の動きと身体全体のバランスを要求される
かなりハードなもの。優雅でけっして速くない動きは鍛えられた筋肉無しではとても表現できないだろう。
覗いていると、手際よく椅子などを並べてくれる。やはり、寄付を要求された。


オールド・マーケット
街の南800メーター程の所に屋内市場がある。雨季には毎日のようにスコールがあるため、欠かせない場所なのだろう。
ここには、野菜、果物、チキン、魚(トンレサップ湖より)など、豊富な食材が集まっている。
特にトンレサップからの魚は市民の貴重な蛋白源となっている。魚の種類は多いが、馴染みとしてはナマズと鰻。
市場で働いているのは、殆どが女性だ。魚は生きているのを素早い手つきで、あっという間に捌いてしまう。



狭いスペースを最大限活用し、売る側も買う側も別に不自由さも混乱も無く行き交う。
大勢の人で賑わい、しかしその狭く薄暗い市場にも、しっかりと甘味屋が人々の息抜きを目当てに商売している。
カンボジアの甘味はココナッツ・プリン、タピオカ、餅、焼きバナナなど。どれもボリュームがあって、お八つというよりは食事だ。
500リエル(25円位)〜1000リエル(50円)のこれら甘味でも、食べていると引っ切り無しに物乞いが来る・・・

  2日間バイタクを頼んだヨンさん。     これはジュースではない、バイクの燃料。    ゲストハウスから数歩の飲み屋の子供達。
☆バイク・タクシーの多くはバイクを借りて商売する。お客は大概ゲストハウスの宿泊者なので、ゲストハウスのオーナーに
紹介料を支払わなければならない。更に燃料は自分持ちなので、それらを引くとUS$5のあがりでも手元に残るのは
わずかUS$1ほどになってしまう。


        この道は舗装されている。       一般的な家は高床式。昼間家人は床下で涼むためとか。
                      豚などの家畜も床下に集まっていた。